私は里帰り出産をしないで二人を産みました
私の実家は東北の田舎町。
首都圏に住んでいる私が実家で里帰り出産するとなると、片道が7時間近くかかります。
超ド田舎です。
私は里帰り出産をしない道を選びました。
上の子を出産した1か月後、大規模な震災が起こり、実家は床上浸水。
里帰り出産をしなくて良かったと思いました。
何年か後に2人目を妊娠しましたが、実家がある地域はどうやら後回しにされている様で、復興もあまり進んでいません。
こんな状態で里帰りしても、私の両親は大変な思いをするだけだ…と判断し、里帰りはせず、上の子の時と同じく、近くに住んでいる主人の両親を頼って出産することにしました。
近くに頼れる血縁がいることは、体力的にもそうですが精神的に大きな支えになることは間違いありません。
実際に根性なしの私が2人も子育てできているのは、主人の両親が近くに住んでいて、しかも積極的に孫の面倒を見てくださるからだと思っています。
もしこれが私一人で育てるとなると、おそらく精神的に参っていることでしょう。
近くに頼れる人がいない場合も多い
しかし、世の中には近くに両親が住んでいる、両親が積極的に孫育てに参加してくれるという家庭ばかりではありません。
色々な事情を抱え、頼ることができる人が近くにいないママはたくさんいるのです。
私の場合は出産後2週間、は主人の実家にお世話になり、上の子は保育園に通うという方法をとりました。
その後は自分の家に戻り、保育園の送りは主人、迎えは祖父という状態を1か月程続けて何とか乗りきることができました。
私は恵まれている方だと思うのですが、もし近くに頼れる人がいない場合はどうしたらいいのか。
他の先輩方が出産の時、一体どうしたのか調べてみることにしました。
里帰り出産をしないメリットもある!
☑子供を連れて長距離移動しなくて済む
☑今住んでいる所の方が、買い物や気分転換に便利
☑旦那と離れないで済む
妊娠中に実家に帰るので、そこは心配いりません。問題は、赤ちゃんを連れて我が家に帰ってくる時。長時間の公共機関での移動は赤ちゃんにも、そしてママの精神的にも負担になります。帰る季節も十分に考慮しなければなりません。
それに、実家が田舎の方は近所にコンビニすらない、という方もいますよね。
自分が欲しいものをすぐに買いに行けない、という不便さもあるでしょう。
親がいることで、注意されるばかりで自由過ごせない、親の教育論を押し付けてくるなど、かえって精神的につらいという方も。
そして一番重要なのが、生みの苦しみを旦那に見せられないで出産するのはいかがなものかということ。産後すぐの一番大変な時期から一緒に過ごすことで、父親の自覚を持ってもらう事ができます。やはり里帰り出産をすると、その辺の気持ちがついていけないパパが多いようです。
初めての里帰りしない出産 体験談
私の周りのママたちにアンケートをとったところ、ほとんどの方が里帰り出産をしていました。
というか、私以外みんな自分の実家に帰って親に育児を手伝ってもらっています。
しかし、2013年に実施したコンビタウンのアンケート結果によると、里帰出産をしなかった方は全体の半分と、多い結果になっています。
☟里帰り出産をしましたか?
以外と多かった里帰り出産をしないママですが、様々な工夫をして自分の負担を軽減させる策を講じたようです。
☑自分で気合で頑張る
☑パパに気合で頑張ってもらう
☑ベビーシッターにお願いする
☑産前産後ヘルパーを利用する
自分で気合で頑張る
意外と多かったのがこの「自分で何とかする」という方法です。
生後1か月経つまでは外に出さない方が良い、産後のママは安静にしていないと更年期障害が強く出るなどと言われていますが、頼れる人がいないのであれば自分でやるしかありません。
産後の回復が早ければ良いのですが、中には体調がなかなか戻らない人も。
自分で頑張ったママに聞いてみると、「家事は必要最低限しかやらなかった」とのこと。
毎日食べるものは食材宅配やデリバリーなどを上手に使い、極力外に買い物に行かなくても良いように、産前から工夫している方が多かったです。
洗濯は乾燥機付き洗濯機にし、食洗器やお掃除ロボットを使って家事を自動化。
そうすることで、昼夜関係なく授乳+寝るだけの体制を貫くことができます。
パパに気合で頑張ってもらう
パパの会社が子育て制度に積極的に参加しているところだと良いのですが、この期間だけでも休ませてくれたり、定時であがらせてもらえると助かりますよね。
育児休暇を取得してくれたらどんなにありがたい事か。
もっと男性の育休取得を積極的に行ってほしいのが本音ですが、育休取得率はなんと2%なんですって!
なかなか会社の理解が得られないのが主な理由です。
もし育休が取得できない場合、ご飯とみそ汁だけは旦那さんに作ってもらう、会社帰りにお惣菜を買ってきてもらう、洗濯や掃除はまかせるなど、家事を引き受けてもらったママが多いです。
ベビーシッターにお願いする
料金はお高めですが、育児のプロに任せられるのは安心感が違います。
産褥期専門のシッターさんもいるようで、友人のところに派遣されたシッターさんは、自身も子供が2人いて、しかも元看護師という経歴。
頼もしい存在ですし、子供のあやし方や病気の対処法についてとても勉強になったと言っていました。
シッターといえば子供の世話だけする、といった印象ですが、業者さんによっては部屋の掃除や台所の片付け、オプションで料理もしてくれるところもあるそうです。
たしかに料金を見るとギョッとしますが、見返りは大きいようです。
地域の産前産後ヘルパー制度を利用する
帝王切開になった場合や、産後の回復が思わしくない場合、無理をしないで家事を外注するのも視野に入れておきましょう。
一番手軽にお願いできるのは、市区町村単位で申し込みできる「産前産後ヘルパー」です。
例えば千葉市では「エンゼルヘルパー」という名前で活動を行っています。
平成14年から取り組んでいて、23社の民間ベビーシッター業者などに業務を委託し、昼間に手伝いに来てくれる人がいない方をサポートしてくれます。
食事の準備や片付け、洗濯、掃除、生理整頓、買い物などを助けてくれるサービスです。
1日2時間あたり1,650円と低料金なのも魅力。
ただし、千葉市のエンゼルヘルパーは千葉市に住んでいる方限定。
「お住まいの地域+産前産後ヘルパー」で検索してみれば、きっと利用できるサービスが見つかるはずです。
また、食材宅配コープでも、このようなサービスを展開しています。
生活協同組合ちばコープでは「おたがいさま」という名前で活動しています。
ちばコープに入会する必要がありますが、1時間1,250円と低価格で利用することができます。
上の子がいる場合の里帰りしない出産
悩むのは、第2子出産の時。
上の子のお世話をどうしたらいいのか…頭が痛いですよね。
年齢が小さければ小さいほど、どうなる事やら不安が大きくのしかかります。
では、先輩兼業主婦たちはこの現状をどうやって乗り切ったのか見ていきましょう。
☑自分で何とかする
☑パパに気合で頑張ってもらう
☑上の子を一時保育に預ける
☑地域のファミリーサポートセンターを利用する
☑上の子&パパとセットで実家に帰ってもらう
☑上の子だけをママの実家に預ける
自分で何とかする
どうしても頼れる人が周りにいない場合、これしかありません。
出産時、上の子と一緒に入院できる病院もあるそうで、個室に入院することが出来るところもあります。
個室なら、好きなおもちゃを持ち込んで思う存分遊ばせることができますし、何より、他の人と一緒に過ごすという緊張感やストレスから子供は解放されます。
子供が超ママっ子で絶対に離れないという場合は検討してみてもいいでしょう。
パパに気合で頑張ってもらう
パパが頑張るということは、子供にとって生活スタイルがあまり変わらないので、子供の精神的には一番楽です。
会社によっては男性の育児休暇に積極的な所もあります。
それが 無理なら、ある期間だけ時短勤務できるところもあるようです。
保育園への送り迎えができるように、朝は遅め、帰りは早めに仕事を終わらせてくれるよう、上司にお願いしてもらうのも手です。
このことをきっかけに、パパの父性本能!?がより深まるかもしれませんし、子供もこんなにパパとベッタリできる時間は普段はないでしょうから、パパっ子になる可能性大です。
パパと子供が仲良くしてくれることは、とても嬉しいですよね!
出産を終えて退院してからは、ママは寝不足と下の子との闘いになります。
上の子は入院中のこの時期にパパっ子になってもらえると、今後の子育てでもママは助かります。
上の子を一時保育に預ける
もし保育園に入っていない子の場合、市町村によっては緊急一時保育をしてくれるところがあります。
この場合、事前に面談を行ったり、子供を預ける段取りを話し合う必要がありますので、早めに決断する必要があります。
また、24時間態勢の保育園もあるので、送り迎えをやっているパパが急な残業になってしまった時でも時間の融通がききます。
どちらにしろ、事前に家族や施設との話し合いは必要です。
送り迎えは大変ですが、それ以上に日中に下の子の子育てに専念できることは本当に楽です。
それは私が身をもって体験しています。
それに同世代の子がたくさんいるの楽しく通える事が多いですのでママも安心です。
中には嫌がる子もいるみたいですが、ここは社会勉強、耐えていただきましょう。
地域のファミリーサポートセンターを利用する
一番手軽にお願いできるのは、市区町村単位で申し込みできる「ファミリーサポートセンター」です。
この事業は、働く人々の仕事と子育てまたは介護の両立を支援する目的から、労働省(当時)が構想し、設立が始まりました。
育児のサポートの対象は、子を持つすべての家庭です。
赤ちゃんが生まれたお家はもちろん、幼児や小学生のいるご家庭も対象です。
保育所までの送迎や、保育所の開始前や終了後、学校の放課後や学童保育終了後、学校の夏休みなどの子供を預かってくれたりします。
料金は、私の住んでいる地区のサポートセンターで調べると1時間700円で利用できるようです。
他の地区も大体がこのくらいの料金設定になっています。
上の子をパパとセットで実家に帰ってもらう
私が実際にやったのはこの方法です。
主人のご両親は本当に精神的に大人な方で、私の両親とは月とスッポンです。
だから何の問題もなくできたのかもしれません。
私の母親は隙あらばサボろうとしますが、主人の母は「超」が付くくらい働き者。
手が止まることはありません。
産後に私も主人の実家に2週間ほどお世話になり、ありとあらゆる身の回りのことをお世話してくださいまして、こんなにゆっくりさせていただいていいのか?!と思うくらいゆっくりしてしまいました。
もし旦那さんが職場に通う上で支障がなければ、旦那さんも実家に帰ってもらうといいですよ。
かわいい孫と実の息子のバリューセットで、お義母さんが喜びます。
実家に預ける際の注意点
☑事前にお泊り練習をしておく
☑普段、家で使っているものと一緒にお泊りする
☑子育てについて自分の考えを押し付けない
これは自分の両親に預ける際も同じですが、上の子を事前に何度かお泊りの練習をさせておくと、本番がスムーズにいくようです。
いきなりポンと預けられても、保育者は小さい子を相手にするのは久しぶりでしょうから、子供の最強パワーについていけないことが往々にしてあります。
両親が子育てをした頃と同じ気持ちでいるとえらい目にあうことがあります。
そう、あの私たちを育てていた時とは年齢が違うのです。
意外と体力の衰えに気づいていない親も多いので、ここは何度か実際に子供を預けて慣れておくのがいいですね。
子供は子供で、滅多に合わないおじいちゃんおばあちゃんに気を使ってしまい、「おしっこに行きたい」とも言えずにいる子や、お泊り初日から「おうちに帰りたい。ママがいい。」と言う子もいるようです。
こんなことを言われるとママも心が締め付けられます。
事前に何度かお泊りをさせて慣らしておくことは、保育者にとっても子供にとっても良いことなんですね。
また、お泊りの際にできるだけ子供の安心できる、普段自宅で使っているものも一緒にお泊りさせるといいでしょう。
例えば、いつも使っているタオルやぬいぐるみ、寝るときに使っている枕などです。
自宅と近い状態にしてあげるのがいいですね。
子育てに関して、両親に自分のこだわりを押し付け過ぎないことも大切です。
「預かってくださるだけで感謝感激!」という気持ちでいましょう。
例えば、自宅ではお菓子を与えないようにしていても、この時だけは大目に見てあげます。
退院して家に連れて帰ってからお菓子をほしがるようになるかもしれませんが、そこはもう一度しつけなおすつもりでドンと構えます。
虫歯ができるかもしれないから…という点では、そもそも1週間2週間でできる虫歯なら、もうすでに虫歯菌は潜伏していたのだから仕方ないと考えます。
他にもいろいろこだわっている我が家の育児方針があるでしょうが、「預け先があるだけ自分は幸せ!」という気持ちを忘れなければ、お互いハッピーに過ごせます。
今は核家族化が進んで、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に過ごす時間が減っています。
おじいちゃんおばあちゃんと過ごすことは、子供にとって思いやりの心を育てる大きなチャンスです。
これを良しと思い、みんなが幸せな出産にしたいですね!
上の子だけをママの実家に預ける
ママとして一番気兼ねなくお願いできるのは、自分の両親に預かってもらう事ではないでしょうか。
自分の両親がどんな性格か、また生活スタイルも熟知していますので、どこからが良くてどこからがダメなのか、どの範囲でお願いできるのかが、ママにはよく分かっています。
文句も言い合える仲ですから、やりやすいですよね。
里帰り出産しなくても何とかなる!
こうやって書き出してみると、いろいろな選択肢があるものです。
一番ママの気分が楽なのは自分の実家に行くか、もしくは自分で何とかするといったところでしょう。
ただ、出産後というのは思った以上に体力を消耗しているものなので、無理をなさらずに出来る範囲でやるようにしましょうね。
産後は「完璧」という言葉を捨て去る覚悟をしましょう。
これからの長い年月のことを考えると、こんなに堂々とゴロゴロしていられるのはこの時期だけです。
思う存分ダラダラして、しっかり身体を回復させるように工夫をしていきましょう。