葉酸は女性にとって必要不可欠な栄養素の一つです!
葉酸は女性に必須の栄養素です。
妊娠準備段階の妊活中から、葉酸を摂ったほうがよりいいと言われています。
別名「赤ちゃんのビタミン」とも言われており、不足してしまうと産まれてくる赤ちゃんに異常がおこることもあります。
葉酸は、妊娠1ヶ月まえから摂取した方がいいと厚生労働省が公表しているくらい、重要な栄養素なんです。
では、なぜ葉酸が必要なんでしょう。
本記事では、どうして女性には葉酸が必要なのか、また、サプリメントで摂取するようすすめられていますが、副作用はないのかを調べてみました。
葉酸は赤ちゃんの発育を助けてくれるもの
葉酸は水溶性のビタミンB群の一種で、妊娠初期のお腹の赤ちゃんの発育に必要な栄養素です。
葉酸は「代謝」にかかわりが強く、お腹の赤ちゃんのタンパク質や細胞を形成するために必要で、体の発育を助けてくれます。
細胞の核の中にあって遺伝情報を保存し、遺伝情報の通りに身体をつくっていく指令を出すDNAやRNAの合成には特に大活躍です。DNAやRNAは生命の源となる大事な場所なんです。
妊活の時から葉酸を摂取することによって、妊娠前から赤ちゃんのためになる、体作りをしていけるんです。
2002年からは母子手帳にも葉酸に関する記述が記載されています。
☟2015年、私がもらった母子手帳にもしっかり書いてありました。
二分脊椎症※などの神経管閉鎖障害の発声を減らすためには、妊娠前から妊娠初期の摂取が重要であることが知られています。
葉酸は、ホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、いちご、納豆と身近な食品に多く含まれています。日頃からこうした食品を多く取るように心がけましょう。葉酸の添加された食品やサプリメントもありますが、とりすぎには注意が必要です。※神経管閉鎖障害とは、妊娠初期に脳や脊髄のもととなる神経管と呼ばれる部分がうまく形成されないことによっておこる神経の障害です。葉酸不足の他、遺伝などを含めた多くの要因が複合して発症するものです。
母子手帳に書かれるくらいに重要な葉酸ですが、私たちの親世代にはその名前すら認知されていませんでした。
葉酸は、肉であればレバー、野菜であればほうれんそうなど、色んな野菜にたっぷり含まれている栄養成分です。
しかし、それだけでは足りないのが現状です。
普段の食事だけでは葉酸不足になる可能性が高い
実は、普段の食事から葉酸を充分摂取出来ていない人が多いんです。
平成21年度の国民健康・栄養調査の結果を見てみましょう。
平成21年度の国民健康・栄養調査の結果
年代 | 葉酸摂取量 |
20代 | 236μg |
30代 | 253μg |
40代 | 271μg |
妊娠計画中の女性は1日に葉酸が400μgが必要とされているので、必要な葉酸の約60%しか摂れていないということになります。
これでは全然足りませんね。
こんなに食べているのに!?食事から葉酸が摂れない最大の理由は「水溶性」であること
葉酸という感じは、葉っぱに酸と書きます。
葉っぱと言えば野菜ですよね。
実際に、野菜や果物にたくさん含まれていますが、実はレバーなどの動物性食品にも多く含まれています。
例えば…
✿葉酸がたくさん含まれている食材
たたみいわし、焼き海苔、納豆、レバーペースト、ウナギの肝、ほたて、うに、モロヘイヤ、枝豆、ホウレンソウ、ブロッコリー、かぼちゃ、エリンギ、まいたけ、えのき、いちご、みかん、バナナ、キウイ、アボガドなど
果物のようにそのまま食べることができる食材はいいのですが、動物系食品は火を通さないと食べられませんよね。
葉酸は水溶性。
つまり、水に溶けやすく熱で破壊されてしまうのが難点です。
火を通してしまうと、葉酸はなくなってしまうということになります。
動物性食品や熱を通した野菜の場合は、半分の葉酸は摂取できないと考えて良さそうです。
これでは効率が悪いですね。
葉酸不足のリスクは?
なぜ、みんなこぞって「葉酸、摂れ摂れ~」と口をそろえて言うのでしょうか。
それは、もし葉酸がママの身体に不足していると、赤ちゃんに神経管閉鎖障害が発生する可能性が高くなるからです。
✿葉酸不足で赤ちゃんに発症しやすい病気
二分脊椎症
無脳症
この2つの神経管閉鎖障害は、外で生きていくのが困難なとても恐ろしい病気です。
●二分脊椎症
背骨が胎内で発生する途中で、背中の中央の脊椎弓が不完全にくっつき、左右に分裂している病気。
●無脳症
神経管の上部で閉鎖障害が起き、脳の形成ができなくなる病気。
その結果、体は赤ちゃんらしく成長するけど頭部はほとんど形成されないので、外界では長く生きていけない。
この30年間で、二分脊椎症の先天性異常の発生頻度は2倍にもなっているという調査結果が出ています。
過去30 年間にわたり、患者発生率に減少傾向を認めない(1980 年=2.2/10,000 分娩数、1990 年=3.6;2000=4.8;2007 年=4.8)。
引用元:難病情報センター
無脳症については、「コウノドリ」という産婦人科医が主人公の漫画でも取り上げられていて、私は強い衝撃を受けました。
☟コウノドリ2巻で取り上げられています。
葉酸を妊娠1ヵ月前から妊娠後3ヵ月の間に積極的に摂取する事で、このリスクをある程度予防が出来るとアメリカの研究結果から分かっており、日本の厚生労働省も葉酸摂取を推奨しています。
妊娠を計画している女性に関しては、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間、葉酸をはじめその他のビタミンなどを多く含む栄養のバランスがとれた食事が必要であること。
なお、野菜を350g程度摂取するなど、各食品について適正な摂取量を確保すれば、1日0.4mgの葉酸の摂取が可能であるが、現状では食事由来の葉酸の利用効率が確定していないことや各個人の食生活によっては0.4mgの葉酸摂取が困難な場合もあること、最近の米国等の報告では神経管閉鎖障害の発症リスク低減に関しては、食事からの摂取に加え0.4mgの栄養補助食品からの葉酸摂取が勧告されていること等の理由から、当面、食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが集団としてみた場合に低減することが期待できる旨情報提供を行うこと。
ただし、いわゆる栄養補助食品はその簡便性などから過剰摂取につながりやすいことも踏まえ、高用量の葉酸摂取はビタミンB12欠乏の診断を困難にするので、医師の管理下にある場合を除き、葉酸摂取量は1日当たり1mgを越えるべきではないことを必ずあわせて情報提供するとともに、いわゆる栄養補助食品を利用することが、日常の食生活のあり方に対する安易な姿勢につながらないよう周知すること。
引用元:厚生労働省 葉酸について
葉酸に副作用なし!適量なら大丈夫!
葉酸は水溶性ビタミンです。
水溶性ビタミンは意識して沢山摂っても、必要の無い分は尿などで排出されます。
ですから、サプリメントの規定の量を守って摂取していれば、副作用の心配もさほどしなくても大丈夫でしょう。
もし葉酸を過剰に摂取してしまった場合(葉酸摂取量の上限は1000ug 適量は400ug)発熱、蕁麻疹(じんましん)、吐き気、不眠症、呼吸障害が起こってしまう場合があります。
用法容量はきちんと守ることが大切です。
葉酸の摂取を邪魔するものは控えよう!
葉酸には、一緒に摂取すると相性が悪いものがあります。
葉酸は水溶性ビタミンです。
水溶性ビタミンは意識して沢山摂っても、必要の無い分は尿などで排出されるようになっています。
ですから、サプリメントの規定の量を守って摂取していれば、副作用の心配もさほどしなくても大丈夫でしょう。
葉酸には、一緒に摂取すると相性が悪いものがあります。
代表的なのはアルコールです。
アルコールを体内で分解する時に大量の葉酸を使ってしまうので、せっかく摂取しても無駄になります。
なぜ葉酸を摂らなければいけないか まとめ
かわいい元気な赤ちゃんに逢えるよう、赤ちゃんが欲しいと思ったらすぐ葉酸を意識的に取るようにしましょう。
葉酸サプリメント摂取が国からも勧められています。
妊娠が分かってから葉酸を意識的に摂取しても問題なしです。
普段の食事からも、少なからず葉酸はとれているはず。
葉酸を飲んでいなかったことでストレスを感じたり、後悔している兼業主婦もいますが、そのストレスが赤ちゃんに悪影響です。
葉酸の存在を知ったその時から、食事やサプリメントで補うようにすればいいですよ!
気づいたときからでも遅くありません!