産褥期は安静第一だけどそうも言っていられない現実 私の体験談
出産後の体は、自分が思っている以上に弱っているものです。
産後の身体は、交通事故で全治8か月波のダメージを受けているといわれているんです。
初めての出産のときは「意外と楽勝だ!次は特に周りの手助けはいらないかな?」なんて思ったので、2人目が出来た時には特に何の準備もしていませんでした。
しかしですね…思ったよりもきつかったんですよね、体が。
身体はフラフラするし、ちょっと歩いただけで息切れはするし「出産って大仕事なんだなあ」と心底実感しました。
初めての出産と何が違うかって、上の子のお世話があることです。
ここは初産の時とは違います。
フラフラな状態で産前のように家事や子育てはできません。
では、里帰り出産せず、近所に親戚もいない場合はどうしたらいいでしょうか。
帝王切開での出産の場合は最低でも1か月は安静にしていなければいけません。
他にも出産時の出血が多かったら…産後の回復が遅かったら…
そんなときの対策を知っておくことは大切です。
そこでご紹介したいのが「産褥シッター」「ベビーシッター」です。
本記事では、出産後に助けてくれる制度やサービスをご紹介します。
産褥期 床上げするまでは安静に
私たちのおばあちゃんよりもっと前の時代は、病院ではなく自宅で出産するのが一般的でした。
産後のお母さんたちは、しばらく布団を敷いたままにして、できるだけ横になって体を休めていたんです。
お産から3週間~1ヶ月後に布団を片付け、通常通りの生活に戻ることを「床上げ」と呼んだことから、今もこの言葉が残っています。
お産から3週間~1か月も経てば、多くの人が体力を取り戻し、悪露(おろ)や会陰切開・裂傷の傷口もほぼ治るのは現代でも変わらないので、現代でも床上げという言葉を使っています。
最近でいう「産後の床上げ」とは、無理のない範囲で、少しずつ家事を再開することを指すことが多いようです。
床上げするまでは安静にすることにこしたことはないですが、私の初めての出産のときの印象は「別にそんなに寝ていなくてもいいのではないか」というものでした。
動こうと思えば動けるし、せっかく重たかったお腹もスッキリしたのだから、入院中にたまっていた家事、あまりかまってあげられなかった上の子の世話など、やりたいことはたくさんあります。
しかし心は元気でも、体がついていかないのが事実。
二人目となると、一人目の時と違ってママ自身、歳もとっていて、あの頃ほどの元気はありません。
今は買い物はネットを使えば簡単に注文できます。
上の子の保育園への送迎も、パパの協力や地域の協力、シッターさんの協力を仰ぐこともできます。
どうせ時期が来れば全部自分でやることになるし、仕事も復帰するんです。
それまでは「産褥期」という境遇にあまえて、とことん楽をしちゃいましょう。
つらい時は「産褥シッター」「ベビーシッター」サービスを使ってみよう
産褥シッターとは、産後のママの体の状態が妊娠前のように回復するまでの産褥期に、ママをサポートするサービスをいいます。
一般的なベビーシッターとは子どもの世話だけ、食事介助はするけれど作りはしませんよ、家事もしませんよ、というところが多いのですが、産褥シッターの場合は赤ちゃんの面倒だけではなく、料理や洗濯・買い物など、家事も代行してくれる点が特徴です。
出産後、退院すると看護士さんなどのフォローがなくなってしまいますので、いきなりの育児に不安や悩みを抱えてしまう人も多いようです。
うつの症状やマタニティーブルーになることもあります。
このような場合は、あまり不安や悩みを我慢しすぎず、保健士さんや産褥シッターさんを頼むのも良い選択です。
産褥シッターさんは自分も出産経験者、という場合や、元保健師、保育士という方も多いので、良き相談相手になってくれます。
周りに助けてくれるひとがいない場合は、金額はお高めですが、今まで仕事を頑張ったご褒美としてお願いしてみてもいいでしょうね。
事前の登録が必要なので、妊娠中に色々と調べておきたいところです。
何でもやってくれる!「ベビーシッター」「産褥シッター」サービスをご紹介!
コミル&メイド
当日の保育予約対応実績80%のコミル&メイド。
派遣地域が首都圏だけと地域が限定されますが、訪問保育だけでなく、シッター宅での保育も可能です。
対応地域:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・沖縄県
1日2時間~、授乳やおむつ交換、寝かしつけだけでなく、沐浴や家族の食事作り、育児の相談もできます。
連泊保育、外国語保育、宿泊保育、短時間送迎と、あらゆるニーズにこたえてくれます。
コミル&メイド 口コミ・評判
上の子が熱を出してしまったときにお願いしました。私も体調が悪かったので、本当に助かりました。おかげでゆっくりと休むことができました。初めてのベビーシッターでしたが、とても笑顔が素敵な方で安心できました。また何かあったときにお願いしようと思います。
思ったよりも料金が高くなかったのが良かったです。わかりやすい料金設定なので安心です。いろいろな家事もこなしてもらえたし、たくさんの時間をお願いしたので、通常よりも安く利用することができました。
市区町村の制度を利用する
「もっと安い値段で!という方であれば、各市区町村でそのようなサービスを行っている場合があるようです。
ある都市では、1回2時間1,500円で、食事の準備及び後かたづけ・衣類の洗濯、補修・居室等の日常的な掃除、整理整頓・近隣店舗で持てる範囲の買い物・関係機関との連絡・授乳・おむつ交換・沐浴介助・適切な育児環境の整備など手伝ってくれます。
一般の方が来るわけではなく、都市と契約を結んだ事業者からヘルパーが来るので、素人ではありません。
このようなサービスを利用するのも良いですね!
市区町村のヘルパーサービス 口コミ・評判
上の子どもの面倒を見てもらいました。1日2時間、週3日着ていただいています。年子なので一人で見るのには限界を感じていましたが、たった2時間だけでも上の子を外に連れ出して遊ばせてもらって助かりました。おかげで下の子に集中できました。
上の子の保育園への送迎をお願いしています。ご近所に住んでいる、お孫さんがいる方です。定年退職された後に始められたそうです。育児のプロというわけではないですが、おじいちゃん目線で世話をしてくれるのがうれしいです。
ベビーシッターサービスよりも値段が格段に安くて助かっています。気軽にお願いできるのがありがたいです。子どもとの相性も良い方が来てくださっています。とても笑顔の素敵な方とマッチングできてよかったと思います。
昔からあった産褥シッター やっと認知度が上がってきた!
60代の女性に話を聞いたところ、昔からベビーシッターサービスはあったそうです。
ただ、その頃はインターネットはなく「知る人ぞ知る」サービスだったようで、知っている人は少なかったと言います。
しかし今ではやっと周知されるようになってきました。
産褥期は、やはり一人では辛いもの。
ご主人が育児休業をとれれば最高なのですが、2016年度の男性の育児休業取得率は3.16%と、取れたら奇跡に近い状況です。
これでも過去最高なんですって!
しかも1~5日が4割、5日~2週間が2割という数字。
なんかただの有給みたいです。これじゃあ当てにできませんよね。
産褥期はママの身体だけでなく、心も不安定な時期です。
一人だけ辛い思いをしていないで、思い切って産褥シッターさんに家事をお願いしてみましょう。
産褥シッターさんの良いところは、ご自身も子育て経験をされてきた人ばかりなので、良き相談相手になってくれるということ。
人に自分の話を聞いてもらうだけで、どんなに心が休まるか…。
もし「話だけでも聞いてほしい!」という場合は、無料相談できるところもあります。
センターでは、原則月~金曜日の10時~16時、助産師による電話相談を行っています。センターによっては、曜日、時間帯が異なりますので、一覧でご確認ください。
相談内容は、妊娠・出産・子育てをはじめ、思春期、更年期、不妊の悩みなど幅広く対応しています。来所していただいての相談や、ご家庭に訪問しての相談、学校等への講師の派遣なども行っていますのでお気軽にご相談ください。
こういったサービスはどんどん使って行くべきです。
あなたのたった一つの行動がきっかけで、その後子育てがずっと楽になることもあります。
勇気を出して、1歩前に踏み出してみてはいかがでしょうか。
産褥期って何?どんなことがおこるの?
産褥期とは産後6週間~8週間の時期のことをいいます。
例え何のトラブルもなく産まれても、出産ではたくさんのエネルギーを使います。
あの壮絶な陣痛の痛みに耐えるには、今までの人生で使ったことのないくらいのエネルギーを消費しているもんです。
その後の経過が良好でも、自分では「疲れていない」と思っていても、実はママの体はボロボロになり、体に影響が出てしまっているんですよ。
妊娠する前の元の状態になるまでにはどんな出産の仕方をしても時間がかかり、この「出産してから体が完全に回復するまで」の期間が産褥期と呼ばれています。
この時期、ママの体はこんなことが起こっています。
産褥期に起こる症状
悪露会陰切開が痛い妊娠線便秘しみ・そばかすが増える産褥熱関節痛乳腺炎むくみ産後うつ
悪露(おろ)
悪露とは、出産で剥がれ落ちた胎盤、傷からの出血です。
出産直後~3、4日目までは量も多く赤い色をしていますが、子宮の収縮が進むにつれて、徐々に量も減って茶褐色になってきます。
1ヶ月検診のときに白色無臭なら回復は順調です。
私の場合、産後3か月くらいまで白色無臭の、小麦粉をお湯で溶いたような粘り気のある物が出ていましたが、特に問題はないようです。
会陰切開の傷がチクチク痛む
切開部分は退院までにしっかりとくっつきますが、違和感や痛みが1か月くらい続くこともあります。
いずれおさまりますが、トイレに行くたびに身体に力が入ります。
まずは清潔に保つことが一番。
洗浄綿をあてるように拭いたり、シャワーでキレイに流すことを心がけます。
座るのもつらい方は、ドーナツ型のクッションなどを使って傷を圧迫しないように座ると楽になりますよ!
妊娠線
色がだんだん薄くなり、目立たなくなっていきますが、消えることはまずないでしょう。
生活には特に支障はありません。
が、これは妊娠中にしっかり保湿ケアをしておけば被害は最小限に抑えられます。
便秘
私にとって一番高かった壁はこれです。
産後はどうしても便秘になりがちで、出産された方の半数は経験されています。
原因は、出産時の出血で腸内の水分が少なくなってしまうこと、母乳に水分を取られてお母さんの体内の水分量が減ってしまう、また子育てのストレスにより起こることもあります。
体の変化による理由以外では、出産時の会陰切開の傷が心配、私の場合は陣痛のトラウマ!?でトイレでいきめなかったり、育児に追われてトイレの時間がとれないまま便秘になってしまう人もいます。
私は、妊娠しているときと同様に水分を2リットル以上、食物繊維を積極的にとる(カルビー フルグラ 800gがおすすめです)ことで、およそ1週間くらいで改善できました。
しみ、そばかす、白髪、抜け毛
妊娠中は色素沈着が進んで目立っていましたが、いつの間にか消えます。
しみ、そばかすはホルモンの影響が強いので、妊娠が終われば自然と元通り。
しかし、今度は寝不足と子育てによる疲れで肌荒れが…。
悩みは尽きませんね…。
髪の毛も心配です。
私は2人目の出産で、白髪が一気に増えました。
それまでは1か所に5本程度の白髪でしたが、一気にもう手の付けられないほどです。
一時的なものかと思いましたが、最後のお産から2年経った今でも増え続けています。
産褥熱
出産のときにできた傷から細菌が入り、感染しておこる発熱を「産褥熱」といいます。
日本では出産後24時間以降、 10日以内に、2日以上にわたって38度以上の熱が出た場合に産褥熱としています。
私は産後2日に産褥熱になりましたが、ちょうど入院中だったので、すぐに解熱の「カロナール」をいただくことができ、すぐに治りました。
もし2日以上熱が弾かない場合は、医師に診てもらう必要があります。
関節痛
出産後は体の関節の痛み、きしみが起こりやすくなります。
原因はホルモンバランスが変わる、授乳によりカルシウムが不足する、赤ちゃんの抱っこなど足腰に負担がかかる生活になる、妊娠中の体重増加など様々です。
私はヒザにきました。授乳した後、立ち上がる時によく苦痛を覚えました。
立ち上がり方を工夫してこれ以上悪化しないようにしたところ、半年くらい先には治っていましたね。
乳腺炎
母乳が詰まって炎症が起こる病気です。
炎症がおこると母乳に血や膿が混じり、炎症部分が強く痛んだり熱が出ます。
特に授乳はじめにかかりやすいようです。
母乳はできているのに出ないトラブルなので、まずは母乳を外に出すことが必要です。
ただ、赤ちゃんはまだ母乳を吸う力も弱く上手に吸えないので、搾乳器を使って出すと簡単確実です。
⇩ピジョン搾乳器(手動タイプ)
これなら軽くて持ち運びも楽なので、仕事復帰したあとでも会社に持っていけます。
家でしか搾乳しないのであれば、電動もありますよ!
⇩ピジョン搾乳器(電動タイプ)
むくみ
産後は、手や足にかゆみを伴うむくみが出やすくなります。
出産で、子宮に溜め込まれた水分が一気に解放されます。
ママは、失われた水分を補おうと必要以上にため込もうとします。
それに加え、母乳で放出される水分を補おうとするため、産後に安静にしていることで血液の流れが悪くなるんですね。
むくみは軽い運動や食事などで軽減することができます。
対処法は、妊娠中のむくみ解消法とほぼ同じです。
産後うつ
マタニティブルーが産後1か月ほどでおさまるのに対し、産後うつは産後1か月目あたりから症状が出てきます。
その後数週間で症状がピークになり、数か月から1年以上引きずる場合があります。
料理のメニューを考えられなくなったり、夕食の買い物を選べなくなったり、また、赤ちゃんが泣いたときにどうすればよいかわからず途方にくれることも「うつ」のサインのひとつです。
自分に合ったベビーシッターサービスを見つけることが大事
このページでご紹介したベビーシッターサービスのほかにも、まだまだあります。
一番大事なのは、ママや赤ちゃんと相性の良いシッターさんを探すことです。
初回はお試し価格で利用できるところもあるので、ぜひ利用してみてくださいね!